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     診療案内/耳の病気


  耳垢栓塞(じこうせんそく)
■耳垢栓塞とは
耳垢(みみあか)は病気ではなく、ほうっておいても、自然に外に出るものですが、異常に大量の耳垢ができて、かたまりとなり、外耳道に栓を詰めたようになることがあります。これが耳垢栓塞です。
外耳炎や湿疹、耳真菌症などが原因になることもあります。

■症状
指で耳をふさいだときのような難聴や、耳の中が詰まって圧迫されているような感じ(耳閉感)を覚えます。
栓塞が完全でなく、いくらかでもすき間があれば症状を自覚しないのがふつうですが、そんな時に水泳や洗髪などをして耳の中に水が入ると、耳垢のかたまりが水を吸ってふくらみ、完全閉塞となって、急に症状があらわれることがあります。

■治療方法
除去が唯一の方法です。吸引・鑷子・異物鈎・耳用鉗子などを用いて摘出します。
カチカチに固まっているものに対しては、耳垢水を数日点耳して軟らかくしてから摘出することもあります。

■注意点
耳垢そのものは病気ではありません。
耳垢だけで問題になることもほとんどありません。
診療所で耳垢除去を行うのは耳垢のために耳内が十分に観察できないと、目的である、耳の病気があるかどうかを判断するということができないからです。
つまり、耳の病気が隠れているかもしれないのでその確認が必要ということです。
耳の中がきれいであることにこしたことはありませんが、耳垢をとってきれいにすることが目的ではありません。耳の病気の有無を確認することが目的です。

耳そうじはホドホドに。
がんばりすぎて耳の穴や鼓膜に傷をつけてしまうかたがおられます。
また耳の穴に耳垢が全くなくてつるつるの方がおられますが、だいたいは耳のかゆみ・痛みを訴えることが多いようです。
『かゆいから耳をさわってしまうんです』とおっしゃる気持ちはわかりますが、すこし我慢してみてください。


  外耳道炎(がいじどうえん)
■外耳道炎とは
外耳道(耳の穴)の皮膚に感染、炎症を起こす病気の総称で、高温多湿になる夏に多くなる傾向があります。
過度な耳掃除による耳垢消失や綿棒、耳かき、爪で傷つけたりこすったりすることにより外耳道皮膚の防御機構が破壊されてしまい、細菌感染を起こします。
糖尿病は、細菌感染をうけやすい上に耳垢のpHが上昇するなど外耳道炎になりやすく、とくに高齢の糖尿病患者さんが緑膿菌(りょくのうきん)による外耳道炎を起こすと、その炎症が周囲に広がり、側頭骨および頭蓋(ずがい)底の骨まで壊死(えし)・破壊してしまい、髄膜(ずいまく)炎や頭蓋内血栓症を併発して死に至ることが知られており、悪性外耳道炎と呼ばれています。
さらに、ガンのように免疫力が低下する疾患では同じく悪性外耳道炎や外耳道真菌症を繰り返します。

■症状
外耳道の外側1/3(軟骨部外耳道)に発症するものを限局性外耳道炎、
奥の2/3(骨部外耳道)に発症するものをび漫性(広汎性)外耳道炎と言います。

「限局性外耳道炎の症状」
自発性耳痛のほか、耳介牽引痛(じかいけんいんつう)、耳珠圧痛(じじゅあっつう)、咀嚼(そしゃく)時耳痛などの症状があります。
進行すると、蜂窩織炎(ほうかしきえん)に至ることもあり、耳介周囲の皮膚の腫脹(しゅちょう)、開口障害、リンパ節炎などが出現します。
また、膿瘍(のうよう)ができ、つぶれると膿(うみ)が出てきます。
「び漫性(広汎性)外耳道炎の症状」
耳痛のほか、そう痒(よう)感、閉塞感、漿液性(しょうえきせい)の分泌物がみられ、慢性化することがしばしばあります。
限局性外耳道炎ほどの痛みはありませんが、外耳道病変が鼓膜方向に進展し鼓膜の炎症、肥厚(ひこう)を合併することがあります。

■治療方法
基本的に外耳道に消毒を行い限局性外耳道炎の場合は抗生剤点耳薬(ベストロン点耳薬など)、抗生剤軟膏(ゴットシュタイン圧迫タンポン)、時に切開排膿します。
び漫性外耳道炎には抗生剤(必要に応じてステロイド)の点耳および軟膏塗布を行います。
また耳への治療だけでなく、かゆみがあると耳かきを助長するので、かゆみ止め(抗ヒスタミン剤)や鎮痛剤(ニフラン、ボルタレンなど)、抗生物質(内服)セフェム系、その他の処方も行うことがあります。

■注意点
外耳道炎の原因として一番多いのは過度な耳掃除です。
「耳掃除は気持ちよいのでつい癖になって……」という患者さんがたくさんいます。
多少のかゆみは耳珠(じじゅ:耳の穴の前の出っ張り)を圧迫するようにしてやり過ごしましょう。


  急性中耳炎(きゅうせいちゅうじえん)
■急性中耳炎とは
中耳(鼓膜の内側にあるエリア)に感染、炎症を起こす病気で、耳管の働きがまだ弱い小児に多い傾向があります。
風邪等の感染症がおきた状態で、上咽頭(鼻の奥の部分)の炎症が、耳管(咽頭と中耳をつないでいる管)を介して中耳に波及する病態が考えられています。
細菌感染によるもの、ウイルス感染によるものなど、病態はさまざまです。

■症状
先行する鼻症状に続いて、中耳腔内に膿汁が貯まり、鼓膜が発赤して腫れてくるのが典型的なパターンで、強い痛みを伴うことが多いものです。
場合によっては鼓膜が破れて外耳道に膿が出てくる場合もあります。

■治療方法
基本的に抗生剤やステロイド剤の点耳を行い、冷却および、局所の消炎をはかります。
鼓膜の発赤腫脹が強い場合には鼓膜切開(鼓膜の一部を切って、中耳内の膿を外に出してやるという治療)も選択されますが、当院では出来るだけ切開しない方法で治療しようと考えております。
また、耳への治療だけでなく、間接的・直接的な原因となっている鼻の処置を必要とすることが多いものです。
内服薬は、抗生物質の内服、場合によって消炎鎮痛剤、さらに、抗ヒスタミンや抗アレルギー剤などの鼻炎治療薬を処方することも多いです。

■注意点
小児の原因不明の発熱の際に、この急性中耳炎が見つかることもありますので、耳鼻科受診が勧められます。


  少しでも気になったらすぐに相談して下さい。
上記の症状について気になる事や、「もしかして、私はこの病気かも知れない」と思った方は、念の為にお早めに相談される事をお勧めします。

一番の問題は「たぶん、大丈夫だろう」と放っておいてしまう事。
何も無ければそれが一番ですが、何かがあってからでは遅い場合があります。
何も無いと確認するだけでも意味はあります。

当院でもご相談を受け付けております。
お問合せは、各医院までどうぞ。




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